このブログでは、いろいろなことを話題にしたいと思います。今日は「ピンクリボン・
キャンペーン」を取り上げます。
インターネットの「ヤフー・ジャパン」のトップページに、本日ピンクにライトアッ
プされた名古屋城の写真が掲載されてました。また、東京でも、東京タワーがやはり、
ピンクにライトアップされたこともあります。こうした催しは、「ピンクリボン・キャ
ンペーン」の一環として行われています。ご存知の方も多いと思いますが、「ピンク
リボン・キャンペーン」というのは、厚生労働省が中心となって力を入れている「乳
ガン撲滅運動」です。
現在わが国では、女性のガンである「子宮ガン」と「乳ガン」の著しい増加傾向が、
問題視されています。子宮頸ガンは、パピローマウィルスの感染が、その発症に関与
することが、最近はっきりしてきました。そして、このウイルスによる子宮頸ガンの
発ガン性を見つけた科学者に、昨年ノーベル医学生理学賞が授与されました。
欧米では、このパピローマウイルスに対するワクチンが、数年前に承認されました。
そして、厚生労働省も、日本でもこのワクチンを承認することが、最近報道されまし
た。ワクチンが一般化すれば、最近、問題視されている若年の子宮頸ガンのかなりを
予防できると考えられています。
一方、30代から増加傾向が認められる「乳ガン」は、その発症に「食生活の欧米化」
、とりわけ動物性脂肪の多量摂取が関係していることがわかってきました。すなわち、
日本人女性の乳ガンの発症形態が、徐々に欧米化しているということです。一般に地
方より都市部のほうが、より多くの動物性の脂肪を摂取すると考えられています。そ
の象徴ともいえるのが、東京都が30代女性の乳ガンの発生率が、日本でもっとも高
いという事実です。
「子宮頸ガン」のチェックは、検診や直接婦人科を受診すれば、簡単にできます。ま
た、「乳ガン」は、マンモグラフィー、乳房超音波検査などによって、早期発見する
ことが可能です。「こまえクリニック」では、超音波検査による「乳ガン」チェック
に力を入れています。少しでも問題ありと判断すれば、信頼できる医療機関に紹介し
ています。
”女性は30歳をすぎたら、「子宮ガン」と「乳ガン」チェックを毎年おこなう ”
ということを習慣化してもらいたいと、切に思います。
排卵日検査薬 入手容易にし少子化対策を
6月から改正薬事法が施行された。排卵を前もって予測する排卵日検査薬は、それ
までも医師の診断を経た上でないと入手できない医療用医薬品だったが、実質的には
ドラッグストアでも容易に入手できていた。しかし、新薬事法の施行に伴い、薬剤師
が常駐する薬局のみでの販売となり、購入者が直接手に取れない場所での保管を義務
づけるなど販売方法が厳格になった。
不妊に悩む女性が増えている中で、排卵日検査薬は、家庭でできる妊娠対策のツー
ルである。私は自らの不妊治療の患者体験から、9年あまり不妊の相談に応じてきた。
そして、「基礎体温表」と「排卵日検査薬」という2つのツールの併用により、不妊
に悩むカップルが多数妊娠に至ることを、これまでの症例から実感している。しかし、
現在当院には、ホームページ経由で、排卵日検査薬が入手しにくいという問い合わせ
メールが、数多く届いている。
不妊診療においては、その初期の段階でタイミング指導ということが行われる。こ
れは超音波検査で、卵巣内の卵胞(卵子を包んでいる袋)を観察し、その大きさから
排卵日を予測し、夫婦生活のタイミングを指導するものである。排卵日検査薬を用い
てタイミングを計ることは、医療に頼ることなく、いわばカップル自らがおこなえる
タイミング法なのである。そうした観点から、私はこれまで、「基礎体温表」と「排
卵日検査薬」の有用性を、日常診療はもとより、著作物、そして講演会活動などを通
して訴えてきた。
今わが国では少子化対策が緊急の課題となっている。少子高齢化社会は先進国共通
の悩みではあるが、その対策においては、日本は1歩も2歩も遅れている。少子化対
策の一環として、体外受精などの高度生殖医療に対する公的助成が行われている。し
かし、体外受精1回あたり、出産に至るのは15%強であり、有効性には限界がある。
そのはるか裾野の人々を支援することが、より有効な少子化対策となることは論を待
たない。
排卵日検査薬は内服薬ではなく、尿を用いた検査試薬である。人体に無害であるこ
とはいうまでもなく、乱用のしようもない。同じ製造工程を経て生産される妊娠検査
薬は、一般用医薬品の第2類として、これまで同様にドラッグストアなどで容易に入
手可能である。排卵日検査薬を医療用医薬品から医師の処方箋なしで入手できる一般
用医薬品に分類を変更し、妊娠検査薬と同じように第2類か、リスクの低い第3類に
指定して、ドラッグストアやコンビニでも容易に買えるようにすべきである。そのこ
とが、極めて効果的な少子化対策になると私は信じてやまない。