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Sさんの妊娠

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最近妊娠された方ですが、Sさんは32歳、当院に来られるまでに人工授精を6回お
こないましたが、妊娠に至りませんでした。それで、体外受精を勧められたことを機
に治療を中断し、インターネットで「不妊ルーム」を知り、相談にみえました。

不妊の原因は、主に男性側の精子の数が少ないことでした。当院のカウンセリングで、
体外受精も一つの方法ではあるが、乏精子症がそれほど重症ではないため、「不妊ルー
ム」で行っている、精子数を改善させる薬を内服して、しばらくステップダウンをし
てみてはどうかと提案しました。

ご主人の検査を当院でもおこなってみたところ、軽度の乏精子症が認められたため、
漢方薬と錠剤2種類を服用していただくことにしました。その一方で、彼女の検査を
進めてみると、高温期の半ばにおこなう黄体ホルモン、女性ホルモンの検査で、黄体
ホルモンの値が少し低いことがわかりました。それで彼女には、黄体ホルモンの値を
改善するといわれている「当帰芍薬散」という漢方薬を服用してもらうことにしまし
た。

漢方薬の服用を開始したその周期の黄体ホルモン値を調べると、値が2倍近くに上昇
していました。そして、それから、生理が来ることなく、、、「妊娠」となったので
す。したがって、ご主人の精子の数も改善していたのでしょう。

本人に尿検査で妊娠反応が陽性であることを告げると、きょとんとして、「こんなに
早く妊娠できるとは思ってもみませんでした」とおっしゃていました。うまくいくと
きというのは、色々な因子ががプラスに作用すると、私はよく思います。

不妊治療では、男性側に乏精子症、精子無力症などの問題があると、人工授精→体外
受精→顕微授精という流れになるのが一般的ですが、「不妊ルーム」では、ここでいっ
たん立ち止まります。

人工授精を何回も経験されている方でも、ご主人の漢方薬の服用、あるいは女性が卵
管造影をおこなってみるといったことで妊娠することは、「不妊ルーム」では本当に
よくある出来事なのです。

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