タイミング法でルンルンのはずが、、、?
20 6 月 2010
タイミング法とはこの卵胞の成熟を指標に、セックスのタイミングを事前に予測する
方法です。
女性は生理前から、卵巣の中で数多くの卵が、排卵に向けて成熟が始まっています。
この卵たちは卵胞という袋の中に存在しています。そして実際に排卵するひとつの卵
は、この卵胞という袋が日を追うことに大きくなっていき、その他多くの排卵競争に
負けた卵は、自然に消失してゆきます。そして、競争に勝った卵は、卵胞が平均22
ミリくらいになると排卵すると言われています。
すなわち医師が卵胞の大きさを測り、直径が2センチ前後であれば「一両日中に排卵
があると予想されますから、明日の晩、夫婦生活をもって下さい」と女性にメッセー
ジするわけです。
ある女性はこのタイミング法をおこなうと知った時、とてもルンルンな気持ちになっ
たといいます。すなわち、医師の指導のもとにセックスすれば、たやすく妊娠できる
わけですから、これまでのようにいつすれば妊娠しやすいのかなどと、悩まなくてす
むと思ったというのです。
ところが、実際にそのタイミングを受けるため通院を始めてみると、月を追うごとに
気持ちが沈んでいき、追いつめられていったといいます。すなわち医師から、「明日、
夫婦生活を持って下さい」といわれることが、本人のみならず、ご主人にとっても大
きなプレッシャーとなり、通院そのものが苦痛になってしまったというのです。数ヶ
月もすると、今日婦人科に通院しなければならないのかと思うと気が滅入り、さらに
2週間後に生理が来て、また気が滅入ってしまう。月に二回も落ち込んでしまうよう
になったというのです。これではいくら「妊孕性」の向上を図るべく医療を実践して
いても、カップルの「妊娠力」は落ちていく一方だと思うのです。
そして何よりもセックスの回数が、医師から言われたその日を待ってという感じになっ
て激減し、月に1〜2度のピンポイントセックスになってしまったというのです。そ
して男性にも女性にも、不妊という言葉が重くのしかかって感じられるようになった
のです。その夫婦は一つの打開策として、ほぼ絶対に妊娠する可能性のない日にセッ
クスをしてみたそうです。すると、ごく自然なセックスができて、ここしばらく味わっ
たことのないような満足感を得られたというのです。この夫婦はそのことがヒントに
なり、タイミング法をうち切ったといいます。
このようにタイミング法のなによりも問題点は、セックスの質を変えてしまうという
ことです。それまでの愛情表現としての行為が、子供を作る行為として目的化されて
しまうため、苦痛とさえ感じるようになってしまうのです。そのことはなによりも基
礎体温表を見れば一目瞭然です。タイミング法が始まるや否や、セックスの回数が激
減するという夫婦を、私は数多くみてきているからです。
タイミング法を投げ出してしまったカップルが、あの排卵日予想から解放されてせい
せいして、その結果妊娠したということは、本当によくあることなのです。ですから、
私はこの点に着目して、夫婦ともに精神的に大きなストレスとなる卵胞チェックによ
るタイミング指導より、基礎体温表と排卵日検査薬を使ってタイミングを測る方が、
より効果があるのではないかと考えたわけです。なぜなら、基礎体温表をつけること
と、排卵日検査薬を使うことは、医療機関を受診することなく、家庭でおこなえるこ
とだからです。
幸いなことに、基礎体温表と排卵日検査薬をベースとして、「不妊ルーム」ではすで
に1200人近いカップルが妊娠に至っています。不妊治療にはステップアップもあ
るのですが、ステップダウンということもまた大切なことなのです。
