私はこれまで妊娠、不妊に関する本を何冊も出版してきました。そして現在、新しい本を執筆中です。それは、今年3月の東日本大震災が、大きなモチベーションとなりました。
東日本大震災では、大きな被害が出ました。そして、いろいろな方々がすぐに行動を起こしました。企業家は何億という義援金を出しを、歌手は歌で被災者を勇気づけ、自衛隊は不眠不休で救助に当たりました。
そのときから私は、自分になにができるかをずっと考えてきました。そして、私なりの結論として、人が増える社会の役に立ちたいと思いました。日本の復興は、やはり中心に人がいないことにはあり得ないからです。
私は、2009年2月に出した『妊娠入門』
(幻冬舎)のエピローグに、くしくもこう書きました。
「私は最近『インフラ』ということについてよく考えます。ガス、水道、電気はもとより、真っ直ぐにのびた道は、物流のインフラとして欠かせないものです。しかし、究極のインフラというのはなんでしょうか。わたしは人ではないかと思うのです。」
カップルが子どもを持つことに積極的になり、子どもが増える社会こそが、日本復興の推進力だと思います。それを本という形にして、世の中にアピールしたいと考えました。
それで、そうした思いを編集者に話しましたら、「それでは、来年の二月、三月をめどに出しましょう」という話になりました。そういう次第で、私は、実質一月半で、原稿用紙250枚分の原稿を書かなければいけないと言う、過酷な状況に現在あります。
今回は、妊娠の間口を大きく取り、一人でも多くのカップルに手にとってもらえる本にしたいと考えています。
進捗状況は、このブログで随時お知らせいたします。
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10月の人気記事を3つ

授乳を長期間続けることが、卵子のエイジングを加速させる恐れがあるというお話はすでにしました。しかし、授乳には他にも落とし穴があるのです。
最近耳にした話なのですが、20代で乳ガンで亡くなった女性は、24歳の結婚直後に、胸のしこりを感じたそうです。それで、病院を受診したそうですが「小さいものであまり心配する必要はない」と言われたそうです。そのあと、すぐに妊娠し、出産後、母親としておっぱいを与え続けていました。そして、卒乳間際になって、しこりが大きくなっていることに気づいて、病院に受診した時は、すでに手遅れだったそうです。
妊娠および授乳は、乳房内腫瘍の増殖を加速させてしまうこともあるのです。また、出産後に乳ガンチェックをおこなったとしても、そうした場合、授乳期間とかさなりますから、乳腺が発達しています。ですからガンが存在していたとしても、乳腺に隠れて、見逃されてしまう可能性も十分あるのです。また、出産すると、今度は子育てに振り回されてしまい、とても自分の体にかまってなんかいられなくなることが多いのです。
だからこそ、妊娠前の子宮ガン、乳ガンチェックはとても大切なのです。厚生労働省などが「ピンクリボン運動」を呼びかけ、乳ガン撲滅キャンペーンをおこなっています。しかし、何よりも大切なのは、一人一人が自覚を持って検診を受けることです。
「不妊ルーム」でも数年前より、超音波検査による乳ガンチェックに力を入れております。
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10月の人気記事を3つ

不妊の検査のひとつに子宮卵管造影があります。子宮卵管造影は、子宮の内部の形の異常と、卵管の通過性を調べるものです。子宮の内側の形や、卵管と卵巣の癒着も調べることができます。もし両方の卵管が閉塞していれば、通常の夫婦生活はもちろんのこと、人工授精を行っても妊娠することはできません。また子宮のなかに壁ができて、子宮が二分されている双角子宮も、程度によりますが、妊娠が困難な場合があります。そういうことを診断するために子宮卵管造影は行われます。
不妊外来では、子宮卵管造影は初期に行われることが多いようです。子宮卵管造影は、子宮口からカテーテルという細い管を子宮のなかに入れて、造影剤を注入し、レントゲン写真を撮ります。卵管は長さが約10センチ、直径は細いところで約1ミリです。その細いところに卵管造影剤を注入するので、卵管が詰まっていれば造影剤は流れ込めないため、レントゲン写真にその先が写ってきません。そこで異常が発見されるのです。
ところで卵管は微生物の感染によっても閉塞を起こします。最近ふえているクラミジアという病原体も卵管の閉塞をよく起こすことで知られています。クラミジアの感染は、血液検査で調べられます。
子宮卵管造影には、もうひとつ重要なことがあります。それは、治療的側面をもつということです。子宮卵管造影の検査のあとに妊娠率がアップすることは、よく知られています。卵管が完全に閉塞しているのでなく、通りが悪い程度であれば、卵管の通りがよくなり、軽い癒着であればはがれてしまうともいわれています。子宮卵管造影検査のあとの6か月は妊娠しやすいのです。
もしあなたが不妊治療を受けるのであれば、ドアをノックする婦人科で、子宮卵管造影検査がおこなえるか必ず確認してください。なぜなら、この検査をおこなえない医療機関がとても多いからです。
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10月の人気記事を3つ

料理にフレンチ、イタリアン、中華料理など、いろいろあるように、医療もその国にあった形があっていいのではないか? 私は最近そのように考えています。
私達、日本人医師が学び、そして実践している医療は、言うまでもなく西洋医学に基づいています。例えば、今日本のどこでも、フランス料理を食することはできるのですが、そのフランス料理も日本人に供されるのであれば、日本人の口にあったものでいいと、私は思うのです。もしそうなら、「和の不妊治療」というものもあっていいはずです。
それでは、「和の不妊治療」とは何か? 一言でいうなら、”基礎体温表を大切にする不妊治療 ”だと思います。私が基礎体温表を何よりも強調するのは、今、日本の不妊治療の医療現場で、医師に基礎体温表を軽視する傾向が、顕著に認められるからです。中には、医師自ら基礎体温表を女性に渡しておきながら?際に記入してくると見向きもしないという、かなしい話を聞きます。
基礎体温表は、1930年代にアメリカで、避妊のツールとして開発されたものなのですが、そのアメリカで経口避妊薬ピルが普及しだすと、急速に基礎体温表はアメリカで廃れていきました。そして、敗戦の際に、進駐軍いわゆるGHQと呼ばれるアメリカ人によって、チューインガム、チョコレートなどと一緒に、日本に基礎体温表が輸入されたのです。
基礎体温表はアメリカで発案されたにもかかわらず、日本人女性が、あなた方の母親のさらにその1つ前の世代から、連綿と受け継がれてきた日本人女性の知恵です。そう、基礎体温表は、「和魂洋才」の産物なのです。現在、基礎体温表というものを、世界でもっとも活用しているのが、他ならぬ、日本人女性なのです。
基礎体温表を丁寧に2,3ヶ月もつけてくると、鏡があなたを映し出すように、基礎体温表にはあなたの子宮と卵巣のコンディションが映し出されるはずです。そして、必ずあなたにメッセージを送ってきます。そうした基礎体温表が発する声に、素直に耳を傾けることが「妊娠力」につながっていく。私にはそのように思えてなりません。
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10月の人気記事を3つ

不妊症の検査をいろいろ行っても、10~30パーセントの人に機能性不妊という診断名がつけられます。機能性不妊とは、不妊に関係する明確な異常が見つからない、原因不明の不妊症です。卵巣、子宮、卵管などの器官、基礎体温、各種のホルモン、さらに男性因子である精液検査、精子と子宮内環境の相性を調べるヒューナーテスト、そして子宮卵管造影検査などをを行ったうえで診断されます。
機能性不妊の人に、腹腔鏡検査をおこなう施設もあります。それは、腹腔鏡の検査をすると、かなりの頻度で子宮内膜症が発見されるされるからです。卵管采という卵管から飛び出してきた卵をキャッチするキャッチャーミットのような部分に異常が見つかることもあります。卵管周囲の癒着なども、腹腔鏡検査によってはじめて見つかることもありますし、同時に治療も行えます。腹腔鏡検査は手術に準じた検査であり、入院設備のある産婦人科で行うべきだと思います。
もし、あなたが機能性不妊と診断されたら、今までどのような検査が行われたか、くわしく医師から聞いておくようにしましょう。機能性不妊の診断は、医師の診断能力によっても左右されます。腹腔鏡の検査ができない医療機関の場合、転院も必要かもしれません。転院に際しては、重複して同じ検査を受けないためにも、紹介状を書いてもらうようにしましょう。
「不妊ルーム」でのこれまでの経験からは、基礎体温およびホルモンバランスに異常がなく、卵管造影検査も問題なく、そして精液検査に異常が見られない場合、それ以上の検査を行っても、なにも所見が得られないことが多いのです。ですから私は、不妊に関する大切な検査は、「各種のホルモン検査」「子宮卵管造影検査」「精液検査」の3つだと思います。
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10月の人気記事を3つ
