妊娠を正しく理解していますか(3)
22 1 月 2012
卵管膨大部で、卵子の近傍まで辿り着ける精子は数百程度にまで淘汰されています。卵管膨大部にある卵子は、卵子単独で存在するのではなく、その周りを幾重にも卵丘細胞が卵子を守るような形で取り囲んでいます。精子はそうした細胞の中をかき分けるように受精を求めてさらに突き進んでいくのです。
卵子の外側には透明帯といわれるゼリー状の膜が存在しています。卵子に辿り着いた精子はその頭部に存在するアクロシンなどの一群の酵素を分泌して、透明帯を溶かすような形で卵子内部へと向かっていくのです。そして、一番最初に辿り着いた精子のみが受精の権利を与えられます。
精子が卵子の細胞質内部に到達すると、透明帯は変性し、以後の精子を受けつけなくなります。透明帯はいわば複数の精子が入り込むのをブロックするために存在しているともいえるのです。卵管膨大部で、受精が完了した卵子=受精卵は分割を繰り返しながら、3日~6日という長い時間をかけて、ゆっくりと卵管内を子宮に向かって進み、やがて子宮内膜に辿り着きます。そして、その瞬間が妊娠の成立なのです。子宮内に辿り着く頃の卵子は、分割を繰り返した結果、100個程度の細胞さらなる胚盤胞という状態になっています。
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