こまえクリニック「不妊ルーム」は、不妊で悩んでいる方の
カウンセリング、フォローアップをおこなっております。

このブログでは、「妊娠へのヒント」「日々の気づき」など
をアップしております。

卵子は少しずつ年をとる

不妊治療を困難なものにしている因子の一つに、女性の卵子のエイジングの問題があります。社会構造の変化、とりわけ女性の就業人口の増加は、結婚年齢の高齢化をもたらし、そして不妊治療開始年齢の高齢化ももたらしました。

生殖に関しては、男性と女性との間には宿命的ともいえる不平等が存在します。すなわち、精子は年をとらないのに対して、卵子は年をとる、ということです。同じように排卵がみられても、20歳の女性と40歳の女性では、妊娠のしやすやに格段の違いがみられるのです。一方、男性は20歳、40歳であれ、その精子の質には全く違いが認められません。多少強引かも知れませんが、この違いは次のような説明ができるかも知れません。

女性は生まれおちた時からすでに、左右の卵巣にそれぞれ約200万個の原始卵胞といわれる、いわば「卵子の卵」が存在しています。この数は加齢と共に少しずつ減少していき、決して増えることはありません。それから二次成長を迎えると、卵胞の成熟という現象が見られるようになり、毎月左右どちらからか一つずつ、閉経まで500個弱の卵子が排卵することになるのです。すなわち、卵子は産まれたときから他の臓器などと同じように、少しずつ年をとっていくのです。

一方の精子は精祖細胞という細胞からできるのですが、この細胞はいわば精子の元になる細胞であり、思春期に入るとその数が増加します。精祖細胞は分裂を繰り返し、精母細胞となるわけですが、一つの精母細胞から4つの精子細胞が形成され、それが成熟したものが精子となります。すなわち、精子はどんどん分裂して造られるという性質があり、精祖細胞から平均70日間で、成熟精子になります。すなわち、精子はその生産過程を考えると、いつも「新製品」が準備されるのです。

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24日の火曜日に新しい本のゲラが届きました。

ゲラ

原稿がゲラになると一気に完成に近づいた気分になります。飛行機のフライトで言えば、着陸態勢に入って、滑走路が視界に見えてきたような状況だと思います。これから上手くランディングできるのかどうか大切になっていきます。

翌日の水曜日が休診日でしたので、早速ゲラのチエックを行いました。原稿を読み返してみるたびに、必ず問題点や、書き足りないとことが出てくるものです。現在編集者とこまめに連絡を取り合い完成を目指しています。

今度の本では、「不妊ルーム」での、1,400名を超える妊娠例の経験から、基礎体温表の画期的な使い方を提案します。2012年最初の課題であり、復興へのささやかなマイ・プロジェクトと考えています。

出版まであと4週間となりました。このブログで進捗状況は、こまめに発信したいと思います。皆様どうぞご期待下さい。

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妊娠しない3つの原因

私は不妊の原因を次の3つに大別して考えると、理解しやすいと思います。

 (1)精子と卵子が出会うことができない物理的な原因
 (2)受精卵が着床することができないという原因
 (3)女性の加齢に伴う卵子のエイジングという、生理的不妊

着床障害に関してですが、精子を取り込んだ受精卵は半ば、女性にとって異物ともいえるのですが、この受精卵がなぜ体内から排除されないかというメカニズムはほとんど全くわかっていないのです。したがって、着床障害というのは、ほとんど原因不明と考えていいと思います。また卵子のエイジングに関しては、不可避的な現象でもあるわけで、これといった有効な手だてがあるわけはありません。

したがって、不妊治療とは一言でいうなら、(1)を解決すべく、「精子と卵子の距離を縮める医療」といえます。すなわちタイミング法とは、精子と卵子が出会う日にちをより詰めることです。人工授精は、通常の自然妊娠であれば、約15センチの距離を泳いでいかなければいけない精子の道のりを、精子を子宮内に注入することによって、約半分に縮めることができます。体外受精にあっては、シャーレの中で限りなく精子と卵子をゼロになりますし、顕微授精に至っては強制的にその距離をゼロにしてしまうということです。

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妊娠しやすい3つのポイント

「妊娠しやすい3つの状況」があります。

1) 女性の年齢が若いこと
2) 不妊治療歴が浅いこと(もしくはないこと)
3) セックスの回数が多いこと

この3つが揃(そろ)っているカップルは、不妊に関する大きな因子がなければ!妊娠に至る確率がかなり高いと言えます。

しかし、この3つを満たしている人でも、どの項目にもあてはまらないと思われる人でも、卵子と精子が出会う、つまりセックスをしなければ、妊娠することはありえません。反対に、よいタイミングでセックスがあれば、少々条件がよくないカップルでも妊娠するものです。タイミングばかり考えたセックスでは、セックスが子作りの目的だけで行われるという、味気ない状態になります。排卵日を意識しつつ、なるべく充実したセックスすることが理想的だといえます。

「不妊ルーム」のカウンセリングとフォローアップは、この単純明快な原則に基づいています。その内容は大きく次の3点に整理できます。

1. セックスを見直し、充実させましょう。
2. 基礎体温表をしっかりつけましょう。
3. 排卵日検査薬を上手に使いましょう。

このアドバイスで、妊娠できるカップルが本当にたくさんいるのです。

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卵管膨大部で、卵子の近傍まで辿り着ける精子は数百程度にまで淘汰されています。卵管膨大部にある卵子は、卵子単独で存在するのではなく、その周りを幾重にも卵丘細胞が卵子を守るような形で取り囲んでいます。精子はそうした細胞の中をかき分けるように受精を求めてさらに突き進んでいくのです。

卵子の外側には透明帯といわれるゼリー状の膜が存在しています。卵子に辿り着いた精子はその頭部に存在するアクロシンなどの一群の酵素を分泌して、透明帯を溶かすような形で卵子内部へと向かっていくのです。そして、一番最初に辿り着いた精子のみが受精の権利を与えられます。

精子が卵子の細胞質内部に到達すると、透明帯は変性し、以後の精子を受けつけなくなります。透明帯はいわば複数の精子が入り込むのをブロックするために存在しているともいえるのです。卵管膨大部で、受精が完了した卵子=受精卵は分割を繰り返しながら、3日~6日という長い時間をかけて、ゆっくりと卵管内を子宮に向かって進み、やがて子宮内膜に辿り着きます。そして、その瞬間が妊娠の成立なのです。子宮内に辿り着く頃の卵子は、分割を繰り返した結果、100個程度の細胞さらなる胚盤胞という状態になっています。

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