不妊治療を困難なものにしている因子の一つに、女性の卵子のエイジングの問題があります。社会構造の変化、とりわけ女性の就業人口の増加は、結婚年齢の高齢化をもたらし、そして不妊治療開始年齢の高齢化ももたらしました。
生殖に関しては、男性と女性との間には宿命的ともいえる不平等が存在します。すなわち、精子は年をとらないのに対して、卵子は年をとる、ということです。同じように排卵がみられても、20歳の女性と40歳の女性では、妊娠のしやすやに格段の違いがみられるのです。一方、男性は20歳、40歳であれ、その精子の質には全く違いが認められません。多少強引かも知れませんが、この違いは次のような説明ができるかも知れません。
女性は生まれおちた時からすでに、左右の卵巣にそれぞれ約200万個の原始卵胞といわれる、いわば「卵子の卵」が存在しています。この数は加齢と共に少しずつ減少していき、決して増えることはありません。それから二次成長を迎えると、卵胞の成熟という現象が見られるようになり、毎月左右どちらからか一つずつ、閉経まで500個弱の卵子が排卵することになるのです。すなわち、卵子は産まれたときから他の臓器などと同じように、少しずつ年をとっていくのです。
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はじめは小さな願いだった「赤ちゃんが欲しい」という気持ちが、時間が経つにつれて、あせり、不安、迷いといったストレスを生むようになります。私のところに寄せられるメールにも、次のような相談がよくあります。
「どうしたら気持ちを楽にもてるのでしょうか?」
「どうしたら平常心で不妊治療を継続できますか?」
「気持ちを楽に…」「平常心で…」とは、言葉では簡単ですが、自分らしい前向きさを取り戻すには、どこかで自分自身の気持ちを整理しなければならないと思います。
頭が凝り固まった状況ではなかなか妊娠は難しいということは、私のこれまでのカウンセリングおよびフォローアップの経験から強く感じていることです。やはり、気持ちがリラックスしていることは、妊娠のために重要なウエイトを占めるのです。ただ、頭では理解しても、気持ちはコントロールできないというのが、みなさんの正直な気持ちではないでしょうか。
現代の女性はとても理性的というか、リラックスする必要性を説明すると、ほとんどの方がきちんとその意味を理解してくれます。女性の体をコントロールするホルモンの働きが、ストレスによって大きな影響を受けるなどということもその1つです。
「不妊ルーム」に相談に来られた方で、リラックスがとても大切だと判断したときには、私は「不妊治療をいったん休んでみましょう」とアドバイスすることがあります。これは一つのきっかけをなげかけるようなもので、実際にどう考え、どのように行動を起こすのかは自分自身です。
レッスン: 自分なりのマイ・デトックスをみつけよう
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あなたが基礎体温表をつけていて、排卵日検査薬で排卵のチェックもしているとします。すると、医療サイドの経膣超音波検査と、自分自身の基礎体温表・排卵日検査薬というツールの、三重のチェックができることになります。
脳の下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)が多量に分泌される状態を「LHサージ」と言いますが、この刺激によって卵胞が破れ、卵子が飛び出します。これが排卵です。排卵日検査薬を使うということは、LHサージがあったことを確認することです。
ですから、卵胞チェックから何日かけて卵胞が排卵する大きさに達するかは個人差がありますから、医師のアドバイスのままに、1、2度セックスをするよりも、この検査薬を使ってLHサージがあったことを追確認してから、3日間連続でセックスをするほうが、より妊娠の確率が上がると私は思います。
ただ医師の言うなりになるだけでなく、自分たちも主体性をもって、使えるツールは有効に使いましょう。
レッスン: 排卵日検査薬は自分たちでおこなえる治療
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卵子の大きさは直径が0.2ミリくらいです。この卵子自体の大きさは、受精までは変わりません。排卵が近くなるにつれて大きくなっていくのは、卵子を包んでいる卵胞という袋です。この卵胞の直径が20ミリを超えると、いつ排卵があってもおかしくないと言われています。
そして、卵胞の大きさを計り、排卵日を予測してセックスのタイミングを指導するというのが、タイミング法です。これに加え、排卵をより確実にするために、注射薬の排卵誘発剤(hCG製剤)を使うこともあります。
ところが、医療機関の側の対応に、細やかさがなくなっている場合をしばしば経験するようになりました。それがどのような点で問題となるのでしょうか。
たとえば、経膣超音波で卵胞の大きさを計って、15ミリだったとします。すると医師は「じゃあ、だいたい3日後に排卵ですね」などとアドバイスします。しかし、実際のところは15ミリから22ミリまで卵胞が大きくなって排卵するまでに、2日かかる人もいれば、5日かかる人もいます。かならずしも「3日後にセックスしてください」は当たっていないのです。
「タイミング法」が、まるで「タイミング占い」になっているケースも、残念なことに少なくありません。あなたが今、受けている「タイミング指導」はきちんとおこなわれているのでしょうか?
レッスン: タイミング法がタイミング占いになってはいませんか?
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私は、ホームページ「不妊ルーム」に次のように書いたことがありました。
「体外受精」ですか?「海外旅行」ですか? もしかしたら「海外受精」するかもし
れません。
体外受精にかけるお金で、海外旅行に行ってみたら、妊娠しました……こんな報告をし
てくれたカップルがいたので、このように書いてみたのです。このフレーズに対して、
「不愉快だ、こちらは真剣なのに」と言う人もいました、、、。
不妊治療を不真面目にみているのではもちろんありません。こういった言葉にある意
味過敏に反応してしまうとすれば、リラックスした気分で不妊治療を受けることはむ
ずかしいものです。妊娠しにくい心の持ち方をしているのではないかと思ってしまい
ます。
だから肩の力を抜いて、大きく深呼吸! リラックスしてこれからのふたりの進む道
を話し合ってみてください。
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