こまえクリニック「不妊ルーム」は、不妊で悩んでいる方の
カウンセリング、フォローアップをおこなっております。

このブログでは、「妊娠へのヒント」「日々の気づき」など
をアップしております。

新しい妊娠本の準備順調です!

本の準備が、お正月を過ぎてから、急ピッチで進んでいます。私の予想をはるかに超えるスピードだと思います。こうなっているのも、担当の編集者の能力+”愛のムチ”のおかげではないかと思います。

このままのペースでいけば、当初の目標であった2月下旬出版も実現できそうです。私はこの話しを頂いた時、反射的に「東日本大震災から1年を前に出したい」と口にしました。私の言葉を、よもや編集者の方が真に受けるとは思っていなかったのですが、それに合わせたスケジュールを提示していただいた(?)です。

私はこれまで出版した本は、執筆に半年~1年近くかけることが多かったのです。執筆開始から3ヶ月余りで、出版までにこぎつけるなどということは、これまで行ったことはありません。ですから今回の経験は、未体験ゾーンともいえました。しかし本の内容は、これまでの私の本では、最も斬新で、インパクトがあると、著者として自負しています。「不妊ルーム」での経験を踏まえ、基礎体温表の新しい可能性を提案します。

第4コーナーをまわったところですが、最後まで息を抜くことなく、当初のスケジュール通りに進むよう頑張っていきたいと思います。進捗状況については、随時このブログでこまめに更新してお伝えしたいと思います。どうぞご期待下さい。

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排卵した卵子が精子と受精できる能力を持つのは、通常24時間以内と考えられています。この時期にタイミングよくセックスを持った場合、女性の膣内には通常1億~3億程度の精子が放出されます。排卵する卵子は1個なのに対して、1回に放出される精子は数億個であり、ここから精子の受精に向けたいわばサバイバル・レースが始まるのです。

まず、精子は子宮の中に移動しなければなりません。そして、精子は膣から子宮へ向けて時間をかけて泳いでいくようなイメージを持つかもしれませんが、そうではないのです。膣内は外界の微生物などから守るため、弱酸性に保たれています。精子はタンパク質が成分であり、酸性の環境下で長時間生存することはできないのです。子宮はその断面をみればわかるように、スポイトのような形をしていますが、膣から子宮内への精子の移動はスポイト現象による、いわば瞬間的な出来事と考えられています。膣から子宮の中へ移動できる精子は通常1%以下しかありません。

子宮にたどり着いた精子は、今度は卵管を目指し、さらに卵管膨大部に待ち受ける卵子へと向かって進んでいきます。通常セックスから卵管膨大部まで、精子が辿り着くのは数十分から数時間の程度の出来事です。精子の受精能力は卵子よりは長く、通常40時間から70時間程度であるが、中には1週間前後生存する場合もあります。

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妊娠を正しく理解していますか

不妊とは妊娠のプロセスのいずれかが、障害されている状態ですが、その理解のためには、妊娠のメカニズムを知っておくことが大切です。

女性は生理開始前後から、排卵に向けた卵子の成熟が始まります。卵子は直径1ミリたらずの卵胞という袋の中に存在しています。数多く存在する卵子のいくつかが排卵に向けて成熟を始めます。成熟が始まると卵胞という袋は日を追うごとに大きくなります。このうちの通常一つのみが排卵にむけて、その卵胞の大きさを増してゆくのです。卵胞の直径が2センチ前後となったところで、排卵へのスタンバイがOKとなり、排卵をうながす黄体形成ホルモンの急上昇がおこります(LHサージといいます)。これが引き金となり、そのホルモン上昇のピークから約24時間前後で排卵という現象がみられるのです。

排卵とは、卵胞から飛び出した卵が卵管采という卵管の端にある開口部の中に吸い込まれていく現象をいいます。これはあたかもホームランボールがスタンドの中に吸い込まれていくようなイメージを持つ人もいるが、実際はそうではありません。排卵とは、卵管采が卵巣に吸盤のように張り付き、そして、いわば陰圧で卵胞から卵子を吸い取っていくというのが実相のようです。卵管采から卵管内に取り込まれた卵子は、卵管内膜上皮細胞の繊毛運動によって、さらに内側の卵管膨大部と呼ばれるところに招き入れられ、そこで精子との出会いを待つのです。(つづく)

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2011年「不妊ルーム」の妊娠

昨年一年間に「不妊ルーム」で妊娠された方を調べてみたところ、144名でした。毎月12名の方が妊娠されたことになります。あらためて、たくさんの方が妊娠されたことに驚いています。そして、83名の方が不妊治療を経験されていました。

昨年妊娠された方が例年より多かったのは、やはり東北大震災が影響している、私にはそのように思えてなりません。月別の妊娠数を見ていただくとわかるように、震災のあった3月が17名と最多でした。

例年「不妊ルーム」で妊娠される方の7割以上の方が経験されているのですが、昨年は57.6%と6割を切りました。この理由もやはり、震災によって子どもという「絆」への欲求が高まったことの影響だと思います。あの震災以降、「不妊ルーム」を訪れる不妊治療未経験の女性が増えたからです。

その一方で、2011年は40代の妊娠が多かったことも大きな特徴です。結婚年齢、不妊治療開始年齢の高齢化により、「不妊ルーム」を受診される方の年齢は、年を追うごとに高くなっています。そうしたことに対応すべく、漢方薬に加えて、DHEAなども取り入れました。昨年からは、DHEAのより厳密なコントロールをおこなえるようにもなりました。こうしたことが、好結果につながっていると思います。

2012年も1人でも多くの方が妊娠されるよう、「不妊ルーム」は取り組んでいきます。

「不妊ルーム」での月別妊娠数は、下記の通りです。

 1月11名 (4)
 2月13名 (7)
 3月17名 (9)
 4月15名 (8)
 5月13名 (5)
 6月10名 (7)
 7月 7名 (5)
 8月14名(10)
 9月13名 (8)
10月13名 (9)
11月 6名 (3)
12月12名 (8)

計 144名(83) ※( )内は不妊治療経験者

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「不妊ルーム」の使命は大きく二つあると思っています。その一つは、当院で妊娠される方には大きく三つの集団があるわけですが、こうした集団に属する可能性が高いと考えられるカップルに、とりあえずフォローアップを提案してみることです。

不妊治療から「不妊ルーム」へのステップダウンによっても妊娠がたくさん出るということは、私の体験からもいえることです。また、不妊治療は多くの場合、大変大きなストレスを伴いますから、そこから一旦距離を置いてみるということは、単に精神的な面のみだけではなく、女性の生理周期のいわば司令塔ともいえる視床下部、脳下垂体がストレスの影響を大きく受けるということを考えあわせれば、理にかなっています。

また、「不妊は夫婦二人の問題ですから、一緒に取り組みしよう。」という言葉をよく耳にしますし、大変耳障りよく聞こえます。しかし、不妊治療の主役はあくまでも女性であり、男性は精液検査や精子の提供など、出る場面は本当に限られてしまいます。こうした現実のもと、不妊に関するその知識は、男女において著しい格差があります。妊娠に対して、夫婦間で認識にズレがあった場合、不妊治療の結果、その歪みが大変大きくなってしまうということは十分ありうることです。私はそうしたことを、ご夫婦で随時話しあうようにすすめています。

「不妊ルーム」のもう一つの大きな柱は、私がセカンドオピニオンを提供するということです。患者さんはいわば医療に関しては素人ですから、例えば、現在不妊治療を受けている場合、このまま医師のすすめに従う方向に進んでよいのか、あるいは、この辺でレールのポイントの切り替えを行うのがよいのか、なかなか適切に判断することは困難です。妊娠というゴールに向かって、より近づける方向で建設的なアドバイスすることを旨としています。そして、責任を持って、もっともふさわしい医療機関の紹介をおこなっています。

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