不妊治療中のカップルは、少し前までは、非常に真剣で、近寄りがたい雰囲気さえありました。不妊治療が一般的になってきた今、それほど神妙な面持ちでクリニックを訪れる患者さんは減ったものの、似たような気配を感じることがときどきあります。
しかし、「普段着」の不妊治療こそ、心がけてほしいと思っています。病院に治療に行くことと、スーパーに買い物に行くことが、日常のなかの同じ次元にある。そんな気持ちの持ち方が理想的だと思います。
付き合い始めの頃に比べて、結婚をきっかけにセックスの回数が減るカップルが多いのです。それが、不妊治療を始めるとますます減り、月に1、2回、それも医師から指定された日だけ、という状態に陥りやすいのです。私はピンポイントセックスと言っています。
不妊治療中こそ、普段着のセックスが大切だと思います。セックスは赤ちゃんをつくるという行為ですが、カップルの喜びであり、楽しみであることを忘れてはいませんか?
ただ、そうは言っても、不妊治療を続けていると、気持ちを楽に保ち続けるのは難しいものです。不妊治療に本当に大きなお金をつぎ込んでしまう人もなかにはいます。
少し前には体外授精が1回60万円かかっていましたから、これを繰り返す生活は、「生活」イコール「不妊治療」ともなってしまいます。
「不妊ルーム」は、不妊治療に進む前のベースキャンプと説明しています。内診台はありません。そして普段着感覚のサロン的雰囲気をスタッフ一同心がけています。そして、このベースキャンプでも多くのカップルが妊娠に至っています。
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4月の人気記事を3つ

不妊治療への性急なエントリーを避けるために、よいアドバイスがあります。基礎体温表をとりあえず3ヵ月つけてみるのです。2ヵ月あれば、ふたりの気持ちも話し合えるでしょうし、もっと気持ちを固めて治療にのぞむ準備もできるでしょう。パートナーに情報を伝え、ふたりできちんと話し合うための準備期間にもなります。
また、不妊治療を始めることになった場合でも、2ヶ月分の基礎体温表があれば、医師はその表からかなりの情報を得ることができます。さらには、基礎体温表を3ヶ月間つけることができたなら、その後もあなたはきっと継続してつけることができるでしょう。
そしてなによりも、その表によって、あなたが自分自身の体の状態をかなり客観的に知ることができます。もし、あなたの体温表が理想的な波形を示していたなら、病院に行くのはちょっとまってもよいかもしれませんね。しばらくは、自分たちの「妊娠力」を信じ、リラックスした気分で、セックスの回数を増やしてみたらいかがでしょうか。言い方を変えれば、基礎体温表をつけることなしに、自分が不妊症なのだと考えないようにしましょう。
大切なことは、基礎体温表をつけることで自分の状態を知ろうとする、積極的な姿勢です。そうすることで、たとえばタイミング法ひとつを取り上げても、ただ医師の指示があった日にセックスするのではなく、夫婦の気持ちがあった日に、いつでもステキで気持ちのいいセックスを楽しむくらいの余裕が芽生えてくるかもしれません。
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4月の人気記事を3つ

自分で自分に病名をつける必要も、自分を病人にする必要もないと思います。「不妊」を複雑に考えないという以前に、自分を不妊症と決めつけないことが第一です。
一度、「私は不妊症かしら?」と思ってしまうと、どんどんとその疑念は大きくなりがちです。そしてその原因を自分で探ろうとして、不妊の深みにはまってしまう方が多いのです。それは、ちょっと胃が痛くなると、『家庭の医学』といった本を取り出してきて、胃がんのページを広げ、「最近、食欲が落ちてきた」、「微熱が続く」など、並んでいる項目に自分を当てはめ、自分は「胃がん」に違いないと決め込んでしまうのにも似ています。
自分で自分を病人にするということは、日常的によくあることです。不妊を複雑に考えないということは、すなわち、なるべく自分を病気と考えないということ。特に不妊は、もし二人が子供を希望してなければ、全く医療を必要としないことも多いのですから、なおさらです。不妊治療を受けているからといって、自分は不妊症だと決まったわけではないと、気持ちを前向きに持つことが大切だと思います。
「不妊ルーム」で妊娠された女性からのメッセージです:
「不妊も自分の個性・チャームポイントと思って受け入れてみてください。わたしは、そう気がついて気持ちが前向きになれました。」
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4月の人気記事を3つ

4月は「不妊ルーム」で、8名の方が妊娠されました。そのうち、7名の方が35歳以上でした。また、同じく7名の方が、妊娠反応陽性時に漢方薬を服用していました。
「不妊ルーム」でのフォローアップでは、漢方薬無しでの妊娠は考えられないと言ってもよいと思います。ここが、婦人科の先生がおこなう不妊治療と大きく違う点だと思います。漢方薬のみで妊娠される方も多いのですが、35歳以上の場合、”漢方薬とクロミッドを併用”して妊娠に至るのも「不妊ルーム」の特徴です。
また、DHEAは昨年まで、37歳以上の方を対象としてきましたが、今年から35歳以上のDHEA低値の女性へも、サプリメントの服用をすすめており、成果も出始めています。
ここ数年、第1子を「不妊ルーム」で妊娠された方が、4~5年経過してから、第2子も”こまくりベイビー”希望で来院という方が急増しています。私の新しい本、『妊娠カウンセリング』にも書きましたが、第2子を希望されるのであれば、第1子との間をあまり開けないことが大切だと最近痛感しています。
これからも、1人でも多くの方が妊娠されるよう、スタッフ一同頑張っていきたいと思っています。
妊娠反応陽性時の「不妊ルーム」での治療内容は、下記の通りです。
Aさん 41歳:漢方薬(DHEA)(+)
Bさん 36歳:クロミッド+漢方薬(DHEA)(+)(AIH3回後)
Cさん 35歳:漢方薬のみ(+)
Dさん 38歳:漢方薬のみ(ー)
Eさん 38歳:漢方薬のみ(ー)
Fさん 33歳:漢方薬のみ(+)
Gさん 35歳:クロミッド+漢方薬(ー)
Hさん 35歳:タイミングのみ(ー)(第一子も当院)
※(+):不妊治療歴あり、(ー):不妊治療歴なし
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4月の人気記事を3つ

私は不妊の原因を次の3つに大別して考えると、理解しやすいと思います。
1)精子と卵子が出会うことができない物理的な原因
2)受精卵が着床することができないという原因
3)女性の加齢に伴う卵子のエイジングという、生理的不妊
着床障害に関してですが、精子を取り込んだ受精卵は半ば、女性にとって異物ともいえるのですが、この受精卵がなぜ体内から排除されないかというメカニズムはほとんど全くわかっていないのです。したがって、着床障害というのは、ほとんど原因不明と考えていいと思います。また卵子のエイジングに関しては、不可避的な現象でもあるわけで、これといった有効な手だてがあるわけはありません。
したがって、不妊治療とは一言でいうなら、1)を解決すべく、「精子と卵子の距離を縮める医療」といえます。すなわちタイミング法とは、精子と卵子が出会う日にちをより詰めることです。人工授精は、通常の自然妊娠であれば、約15センチの距離を泳いでいかなければいけない精子の道のりを、精子を子宮内に注入することによって、約半分に縮めることができます。体外受精にあっては、シャーレの中で限りなく精子と卵子をゼロになりますし、顕微授精に至っては強制的にその距離をゼロにしてしまうということです。
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3月の人気記事を3つ
