「不妊ルーム」の妊娠実績~2002年(2)~

「不妊ルーム」というベースキャンプ

グラフで示しましたように、2002年の1年間に、116名の方が「不妊ルーム」で妊娠されました。1年間に100名を超える方が妊娠するとは、私自身予想もしていませんでした。さらに、妊娠された方の7割以上の方は、不妊治療を経験されていました。別の言い方をすれば、不妊治療からステップダウンして私の方に来られたわけです。このことは、不妊治療を受けられていたご夫婦も、潜在的に、より自然な妊娠する力が十分にあったということだと思います。

私はフォローアップにおいて、全員の方に基礎体温表を丁寧につけることを指導し、効果的な基礎体温表の記入法をアドバイスしています。そうするのは、なによりも赤ちゃんを望むほとんどすべての女性が、自主的に基礎体温表をつけているという現実があるからです。ですから、私が基礎体温表を重視するようになったのは、いわば自然な成り行きでした。そして、基礎体温表を見ながら、患者さんと対話をしてきました。わたしのそうした経験から、基礎体温表は、より自然な妊娠を望むすべての女性にとって、必要不可欠という思いを強くしています。基礎体温表を丁寧につけていると、この表があなたに語りかけてきます。

私が不妊の方のフォローアップをおこなって感じるもう一つのことは、漢方薬が多くの方に、とても効果があるということです。漢方薬が有効な場合、基礎体温表が著名に改善してきます。また黄体ホルモンの値の改善や、LH・FSHホルモンバランスの改善などもしばしば見られます。ときには、漢方薬を服用するや否や、「体がとても温かくなってきて、この薬は、とても私の体にあっています。」と、言われる方もいます。さらに心強いことに、2002年4月から、これまで2週間しか処方できなかった漢方薬が、他の薬剤と同じように、1カ月処方することも可能となりました。このことがきっかけとなり、遠方にお住まいの方も、「不妊ルーム」での加療を希望されるようになりました。2002年10月に妊娠されたTさんは、青森から月に1度当院へ通院されていました。この方の妊娠反応が陽性と出たときには、私も本当にほっとしました。

さらに、私が「不妊ルーム」でのフォローアップにおいて重要だと考えているのは、不妊治療が必要と考えられた場合、その方を信頼できる先生に紹介するということです。不妊治療は人工授精から自由診療となり、さらに非常に高額な医療費が必要とされる体外受精(顕微授精)においては、その妊娠率に、医療施設間で著しい格差が見られます。私はこうした現状を踏まえ、「不妊ルーム」でのフォローアップ中の方で、不妊治療、とりわけ体外受精(顕微授精)に進まれる方には、信頼できる、治療技術の高いドクターを紹介するように努めてまいりました。その甲斐あって、不妊治療に進まれた方からも、妊娠の報告をたくさんいただいています。

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